HOW TO

次世代のエネルギー効率住宅「スマートハウス」で快適な暮らしを！

近年、地球温暖化やエネルギー問題が深刻化する中、持続可能な社会の実現が強く求められています。
これに伴い、家庭でのエネルギー消費を抑えたり、効率化するための新しい住まいの選択肢の一つとして「スマートハウス」が注目を集めています。

スマートハウス

スマートハウスは、情報技術（IT）を活用して、家庭内のエネルギーを効率的に管理し、快適で環境に優しい暮らしを実現する住宅です。
今回は、スマートハウスがなぜ注目されているのか、その技術的な特徴、導入することで得られるメリットや、注目される背景について解説します。

スマートハウスの技術と設備

まずは、スマートハウスを支える主要な技術と設備について見ていきましょう。

スマートハウス2

1. 太陽光発電

スマートハウスのエネルギー源として欠かせないのが太陽光発電です。
これにより、電力会社からの電気に頼ることなく、家庭で必要なエネルギーを自給自足できます。
しかも、余った電力は電力会社に売電することもできるため、経済的にもメリットがあります。

2. 住宅用蓄電池

太陽光発電で得た電力を無駄なく使うために、住宅用蓄電池が重要な役割を果たします。
昼間に発電した電力を蓄電池に貯めておき、夜間や天候が悪い日でも安定して電力を使うことができます。
これにより、家庭内の電気を無駄なく、しっかりと活用できます。

3. HEMS（Home Energy Management System/ヘムス）

HEMSは、スマートハウスの心臓部ともいえるエネルギー管理システムです。
このシステムが、家庭内のエネルギー使用状況をリアルタイムで「見える化」してくれます。
エネルギー消費のデータを集約・分析し、効率的にエネルギーを分配する機能を担っているため、例えば、電力需要の高い時間帯に蓄電池の電力を優先的に使用するなど、エネルギーの効率的な消費と制御を実現します。

また、HEMSは家庭内の家電や設備をネットワークで接続し、スマートフォンやタブレットから遠隔操作できるようにします。
これにより、外出先からでもエアコンや照明のオンオフをコントロールできるなど、HEMSは「エネルギーの最適化＋家庭内の家電や設備のコントロール」を備え、くらしの利便性を高める機能も備えています。

スマートハウスが注目される背景とメリット

スマートハウスが注目される理由は、様々なメリットと関係があります。

1. 電気代の節約

スマートハウスは、太陽光発電と蓄電池、HEMSの連携によって消費電力を細かく調整することができるため、電気の利用を最適化してくれます。
これにより、電力会社から購入する電力を最小限に抑えることができ、結果として電気代を大幅に節約することができます。
HEMSによるエネルギー管理は、無駄なエネルギー消費を防ぎ、電気代の節約につながります。

エネルギー価格が上昇傾向で高止まりする中、家庭での電気代の削減は重要な課題となり、スマートハウスは電気代の節約という観点から注目を集めています。

2. 環境にやさしい暮らし

スマートハウスは、太陽光発電を利用した再生可能エネルギーを活用するため、二酸化炭素の排出を減らすことができます。
これにより、地球温暖化の防止に貢献した暮らしができます。

地球温暖化対策が重要視される昨今、スマートハウスは脱炭素社会の実現に貢献した住宅としても注目されています。

3. 便利で快適な暮らし

スマートハウスは、IT技術を活用して、毎日の生活をより快適に、便利にしてくれます。

たとえば、スマートフォンやスマートスピーカーを使って、家電を遠隔操作することができます。
エアコンの温度調整や照明のオンオフを外出先からでも行えるため、家に帰る前に快適な室温を設定しておくことも簡単です。
また、HEMSが季節や時間帯に応じて自動的にエネルギー消費を最適化してくれるため、一年中常に快適な住環境が保たれます。

4. 防災対策

スマートハウスは、防災面でも大きなメリットがあります。

地震や台風などの自然災害が発生したときには、蓄電池に蓄えられた電力を利用して、停電時でも最低限の電力を自宅で確保できるため安心して生活を続けることができます。
この他にも、たとえばHEMSに対応している電動シャッターを使用すれば、台風が近づいてきている場合でも外出先からシャッターを閉める操作ができ、窓ガラスに物が当たるリスクを減らすことができます。

このように、停電に強く、HEMS連携により災害へ備えることができる点から、スマートハウスは防災に強い住宅としても注目されています。